経営トップニュース
【 マイナンバー法って? 】
昨年12月、内閣官房のHPで「社会保障・税番号制度の法律事項に関する概要(案)」等が公表されました。これは、全ての国民(法人等も含む)に等しく番号を割り振り、医療・介護・年金といった社会保障と、国や地方の納税額などのデータを一元管理する目的で創設され、平成27年1月からの利用開始を目指しています。
政府広報によると、「公平・公正な社会」「支援が必要な人に対するきめ細やかな社会保障」「行政の過誤や無駄をなくす」など、その目指す方向性が語られています。実際に、乳幼児の予防接種データを統合したり、自治体を異動した人の情報管理、消費税増税後に予定されている「給付付き税額控除」などは、今後の我々の受けるサービスの質の向上につながります。反面、高度な個人情報(プライバシー)であり、万が一悪用された場合のリスクも心配になります。
マイナンバーは所得の補足にも利用されます。「くろよん」「とうごうさん」などの言葉があるように、サラリーマンと自営業者・農家では、課税の公平性に問題があるとされてきました。この制度により各種所得情報や扶養情報が効果的に名寄せられることにより、所得把握の精度が向上するとされています。法案成立まで紆余曲折は予想されるものの、将来的には確定申告の手続きが簡素化する可能性もあり、我々としても大いに注目しています。
2012年02月01日
【 モラトリアム法の延長が決定 】
本年3月末で期限が到来する予定の「中小企業金融円滑化法」が1年間延長になり、平成25年3月末までとする改正法案が国会で成立しました。もう延長はないだろうと見ていたので、再延長には驚いています。ある銀行員は、「経営改善計画書も作成せず、ただ返済条件を緩和している企業が多数を占め、1年後に返済額を増額できる企業は数%たらず。大半の企業は同条件での更新を依頼しているのが現状である」といった実態を指摘したうえで「円滑化法は、資金繰りを楽にはさせるものの、経営を改善させる効果はなく、延命にしかならない」と警鐘を鳴らしています。
弊社では以前から、経営者の代理として金融機関に対する条件変更の手続きをサポートしています。かつては金融機関の対応は様々で交渉が難航した記憶もありましたが、この法案成立後は比較的スムーズに手続きを行えるようになっているところでした。では、期限が到来した後はどうなるのでしょうか。マスコミは「倒産が増えるだろう」と論じていますが、我々の認識では、円滑化法がない時代から緻密な計画書と真摯な態度で交渉に臨むことで金融機関は条件変更に応じてくれており、その姿勢は今後も変化はないと思います。
※中小企業金融円滑化法とは…中小企業や個人から金利減免や返済猶予などの返済条件の変更(リスケ)の申し出があった場合に、これに応じる努力義務を金融機関に課したもので、モラトリアム法とも呼ばれます。
2012年02月01日
【 年頭のごあいさつ 】
皆様におかれましては、お健やかに新春をお迎えのことと存じます。今年も旧年同様よろしくお願いいたします。本年が皆様にとって幸多き年となりますようお祈り申し上げます。
『強いものが生き残ったわけではない
賢いものが生き残ったわけでもない
変化に対応したものが生き残ったのだ』
~進化論で有名なチャールズ・ダーウィンの名言~
日本経済はもとより、世界全体が低迷する現代社会。国民に媚(こ)びへつらい遅々として進まない財政改革(ギリシャをはじめとする西欧、アメリカそして日本)、強欲とエゴのはびこる官僚や一部経済人、その結果一向に進まないムダの削減(日本)・汚職天国(ロシアや中国)・金融バブル(アメリカ)、地球温暖化を一顧(いっこ)だにしないアメリカや中国、そして大自然の猛威(東日本大震災・放射能・タイの洪水など)に私たちは喘い(あえ)でいます。ツケを後の世代に先送りするだけなら、政治家も要らないし、官僚も要らない・・・。
このような状況下で私たちにできる事は何なのでしょう。ただ言えることは、希望を 失わず、自分と自分の周りにいる人びとの幸せを願い、額に汗して働くことではないでしょうか。国民の一人ひとりがそれぞれの仕事をやり、持ち場を守ることによって、国というものが成立する。企業においても、上司と部下がそれぞれ一隅(いちぐう)を照らすことを自分の使命と考えることが、人間としての基本であります。一隅(いちぐう)を照らす。この生き方こそが最高の生き方だと説いたのは、古(いにしえ)の僧、最澄(さいちょう)です。
さらに言えば、『一隅(いちぐう)を照らす』+『変化に対応する』心構えが求められていると考えます。アンテナを広くし、環境に合わせて自らを変える勇気がなければ、座して死を待つ者となりかねません。変化は素早くキャッチし、ダーウィンの言うように『変化に対応して生き残ろう』ではありませんか。
私たちは企業のサポート役に徹します。お客様の経営サポートに全力をあげて取り組んで参ります。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
2012年01月05日
【 「稼ぐ人はなぜ長財布を使うのか」を読んで 】
財布の中に入っているお金について、特に気を付けていることやこだわりはありますか?この本は「資金繰りがうまくいっている会社の社長の多くは高級な長財布を使っている」という趣旨の本で、読む前と後ではお金に対する考え方が変わる一冊でしたので、紹介いたします。
著者は父の会社の経営破たんにより借金を肩代わりし、半分ホームレスのような生活を経て現在は税理士をしている方です。自身の経験から、お金に対する見方がいくつかの点で特徴的で「お金に振り回されることがないようにしっかり出費を把握し、10年後を見据えている」という点において貫徹しています。
まず、タイトルにある高級な長財布を使う社長は資金繰りがうまくいっているということが著書の体験上の気付きであることは間違いないですが、ここで重要なことは「お金は物ではなく人を扱うのと同じように大切にしている」という点です。長財布に入れている限りお札は折曲がらずに新札であり続けます。支払の際には「謝礼」の意味を込め、気持ちよく受け取ってもらえるように新札を準備することが必要とのことです。また薄い作りの長財布には余分なレシート(領収証)が収まり続ける余地がありません。迅速で間違いのない経理体制を維持するためにも、領収証が財布の中にある状態は好ましくありません。
お金の使い方も、出費の多くが投資になるような使い方をされるそうです。これは、父の借金を肩代わりした経験から、いざお金に困ったときに、換金できるものの重要性が身に染みていることがあるのでしょう。「10年後、健康でいるために自分自身の体によいものを食べよう」「できるだけ長く使えるように大切にしようと思える物に使おう」といった考えが徹底されています。
自分はノーブランドの折りたたむ様式の財布を使っています。著者自身はルイヴィトンの「タイガ」という例を挙げておりましたが、ブランド物が意識を変えるという効果はあると思いますし、自分も早速高級長財布を使わなければ、と思える一冊でした。財布の購入を検討している社長様は、この本のメッセージを思い出していただきたいと思います。なお、社長の財布は必要経費にはならないと思います。
※亀田潤一郎著「稼ぐ人はなぜ、長財布を使うのか?」サンマーク出版(2010年12月)
2011年12月19日
【 来年から変わる「生命保険料控除」 】
昨年度の税制改正により、平成24年度からの所得税と平成25年度からの住民税における生命保険料控除の制度が変わります。平成24年1月1日以降に締結した生命保険や各種共済については改正後の控除制度が適用されますのでご注意ください。(※改正は24年度の所得税からとなり、今回の年末調整、来年3月の確定申告では現行制度のままです)※図1へ
〔ポイント〕
①「介護医療保険料控除」の新設
②「一般生命保険」「個人年金保険」「介護医療保険」の3区分でそれぞれ の控除限度が4万円に変更になり、全体の控除限度額では10万円が12万円に拡大される
③②の区分は、主契約と特約それぞれで判定(保険会社からの控除証明書で自動的に振り分けられる)
④傷害特約、災害割増特約が生命保険料控除の対象外となる
新しい制度の対象になるのは来年以降に契約する保険契約です。今年12月31日以前に契約した保険は今後も現行の制度が適用され、「一般生命保険」と「個人年金保険」でいずれも最大5万円の控除です。それぞれの区分で改正前と改正後の契約が混在する場合、上図のように最大4万円となってしまいます。
24年以降に新たに医療保険を追加で契約した場合「介護医療保険」として4万円の枠がありますが、3つの区分の合計で控除限度額は12万円となる ため、既に旧「一般生命保険」「個人年金保険」で10万円の控除を受ける方の場合、新たに年間8万円の保険料を支払うことになったとしても、2万円が控除されるのみとなります。
〔今後について〕
それぞれご加入の生命保険・個人年金保険を見直してみて、まだ上限まで控除を受けていない方の場合、生命保険・個人年金保険を増やすのであれば今年中に契約したほうが、また介護医療がん保険を増やす場合には来年に契約したほうが有利に控除の枠が活用できそうです。上限まで控除を受けている方の場合は、 来年以降に介護医療がん保険を契約したほうが有利です。 現在、生命保険の加入を検討されている方は、これらのことに注意する必要があります。(あくまで基準は契約日です)
なお、先日「民主党税制調査会(藤井裕久会長)は、所得税などに適用される生命保険料控除を縮小・廃止の方向で見直す検討に入った」との報道が流れました。この制度が短期的に廃止・縮小になることは考えにくいですが、生命保険料控除を受けるために保険契約を結ぶことはリスクがあるでしょう。
2011年12月01日
【 経営セーフティ共済(中小企業倒産防止共済)の限度額引き上げ! 】
経営セーフティ共済の制度改正が10月1日より行われました。経営セーフティ共済とは、国が全額出資している独立行政法人中小企業基盤整備機構が取り扱う共済です。万が一、取引先が 倒産し売掛債権等が回収困難になった時に、貸付けが受けらます。倒産防と言った方がなじみが あるかもしれません。
主な改正点は・・・
①月の掛金上限が、80,000円から200,000円に引き上げ(年払いで96万から240万へ)
②掛け金の積立限度額が320万円から800万円に引き上げ
③共済金の貸付限度額が3,200万円から8,000万円に引き上げ
④償還期間が、一律5年から、貸付額に応じて設定(5~7年)
⑤一時貸付金の限度額が300万円から760万円に引き上げ
その他、申し込み時の一時金不要、早期償還手当金の創設など
契約者は23年9月末時点での状況により、手続きを選択してください。
◆掛金総額が320万円の上限に達したため、積立を停止している契約者 で、再開を希望する場合 ⇒ 「掛金納付再開始届出書」の提出が必要です。
◆掛金総額が320万円に達していない(23年10月以降に達する)契約者で、なにもしなければ、掛金総額が320万円に到達しても、積立停止にならず継続します。
継続を希望しない場合 ⇒ 「掛金納付掛止届出書」の提出が必要です。
なお、掛止めには、掛金総額が月額の40倍に達している必要があります。
また、掛け金の増額は、再開、継続ともに月額変更の手続きが必要です。
制度改正により、万一のときの安心が大きくなります。そして、掛金は全額損金にできますので、決算対策としても有効です。40回の掛金支払後は、原則として解約しても全額返金されますから、資金の簿外積立も可能です。資金繰りの問題もあり一概におすすめできるわけではありませんが、検討の余地はあるでしょう。
2011年11月01日
【 今年の税制改正の目玉「雇用促進税制」 】
7月号のFAXニュースでお伝えした「雇い入れ」に関係する助成金、憶えているでしょうか?そう「被災者雇用開発助成金」として、震災で職を失った方を雇用した場合に最大90万円が支払われるものでした。ところがその後、私どもの顧問先様でこの制度を活用して採用をしたという話を聞きません。加須市には旧騎西高校という1,000人規模で被災者を受け入れた施設があるにもかかわらず、です。いろいろな理由は耳に入ってきましたが、最大の理由は「ほしい人材、年齢層と震災被災者がマッチングしていない」ことが挙げられそうです。
現在までにもっとも使いやすい厚労省関係の助成金は、昨年ご紹介した「若年者等正規雇用化 特別奨励金」及び、これからご紹介する「雇用促進税制」と呼ばれる2つの制度に集約されそうです。「雇用促進税制」は数少ない今国会で成案となったもので、雇用の維持・促進を図るため雇用者数の増加に応じて税額控除でき、事業規模拡大を検討している企業にとって意味のある制度と言えます。中小企業の場合の概要を下記に示します。
優遇内容と要件
法人税額の20%を限度に「雇った人数×20万円」の税額控除ができるというものです。2人なら40万円、(5人なら100万円、10人・・)で、主な要件としては以下の4つです。
①雇用者が役員(使用人兼務役員含む)とその親族以外の雇用保険の
一般被保険者である
②前年度と当年度で「会社都合」による離職者がいない
③前年度末の雇用者数よりも2人以上増加している
④前期末の社員数に対して、純増で増やす社員が10%以上である
適用を受けるには、事業年度開始時および終了時の年2回、ハローワークに「雇用促進計画」の書類を提出しなければなりません。同計画を作成し、達成状況を確認した書類の写しを確定申告書に添付する必要があるからです。決算を迎えてみたら社員が増えていたので適用を・・・といった結果論では間に合わず、事前準備が必要となります。
対象期間は、開始事業年度が23年4月1日から26年3月31日である青色申告の法人と個人に適用されます。新法の施行が6月30日でしたから、4月1日開始事業年度の法人にも遡及適用させている訳です。厚労省も、23年4月1日から8月31日までの開始事業年度について23年10月31日まで「雇用促進計画」の提出を受け付けるとしています。
20万円欲しさに人を採用するかというと、そんな会社はないと思います。また、現金がもらえる訳ではなく「税額控除」なので、利益の出ていない欠損企業には関係のない制度かもしれません。しかし、遡及対応が可能なのは今月末までです。インターネットの世界では「情弱(情報弱者)」の格差が問題視されていますが、こういった情報を収集でき、あらかじめ計画書を提出しておく周到さがないと、これからは勝ち組になれないのかもしれません。計画書の書式は簡易なものであり、少しでも可能性があると判断される場合には、提出をお奨めします。
2011年10月01日
【 マイカー等の交通用具を使用する場合「通勤手当」非課税限度額の改正 】
通勤手当の非課税制度とは、自動車などの交通用具を使用して通勤する人が受け取る通勤手当については、その通勤距離に応じて1か月あたり一定の金額まで所得税の課税対象としなくてもよい(非課税)というものです。(距離比例額といいます)今回、この制度に改正がありました。(図1へ)
自動車等での通勤距離が片道15キロメートル以上である人が受ける通勤手当については、「実際に鉄道等の交通機関を利用して負担することとなるべき運賃等」(運賃相当額といいます)が距離比例額を超える場合は、運賃相当額までが非課税とされていました。(最高限度:月額10万円)当然これは、経済的かつ合理的なものでなければ認められません。
つまり、距離比例額で11,300円が限度額の人が、運賃相当額が20,000円であれば、20,000円支給しても(たとえ自動車通勤であっても)全額非課税になっていたわけです。25,000円支給していれば5,000円の部分が課税対象でした。
今回の改正は、この運賃相当額が距離比例額を超える場合に、運賃相当額(最高限度:月額10万円)までが非課税とされる措置が廃止されました。距離比例額を超える場合は、超えた分が課税対象となり、平成24年1月1日以後に受けるべき通勤手当について適用となります。
この改正で非課税の範囲が狭くなりますので、給与計算の際は注意が必要です。長距離を自動車通勤されているような方は、特に影響が大きくなりそうです。
細かい部分ですが、少しずつ増税政策が実行されてきているようです。(図2へ)
2011年09月01日
【 平成23年路線価が公表されました 】
平成23年度(1月1日時点)の路線価が公表されていますので、毎年のことながら取り上げさせていただきます。上記の表から分かるように、前年に比べ全ての地点でマイナスになっているものの、全国的な傾向としてマイナス幅が減少しています(全国平均▲3.1%)。
なお、今回公表された路線価には、東日本大震災による被害の影響は反映されておりませんが、加須市の一部(旧北川辺町・旧大利根町の区域のみ)と久喜市、茨城県や栃木県の全域等については震災特例法による特別の評価が定められています。相続については平成22年5月11日から平成23年3月10日まで、贈与については平成22年1月1日から平成23年3月10日までに取得したこれらの地域の土地等については、震災前であってもこの規定の適用により、一定の調整率(今年10月か11月に決定)を乗じることでの評価減が認められます。
心当たりのある方は弊社担当者までお問い合わせ下さい。
※ 路線価とは、相続税や贈与税を計算するときに用いられる1平方メートル当たりの金額です。
2011年08月01日











