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所長のコラム -Vol.23-

良い会計事務所の条件とは・・・

 

 時々、ネットを見てとか、あるいはどなたかの紹介でとかで事務所に問合せがあります。そういう時多くの場合、当方の事務所で面談してお話をお聞きします。新規に開業しようという方もおられますが、今お付合いしている会計事務所に不満でもっと良いサービスを提供してくれる事務所を探しているという方も多いのです。ではどういう不満かというと、申告期限間際になって税額を告げられると言うのです。「税金は○○です。期限までに払って下さい。申告は当方でしておきます。」上から目線とでも言うのでしょうか、日頃から経営の状況、資金繰り、決算や税金の予測や対策、これらについて話し合いがなされていない様なのです。

 

 勿論多くの場合、所長税理士が会社に出向く訳ではありません。要は担当者の資質に掛かっているのです。そこで良い会計事務所の条件その1は、【担当者の教育が行き届いている事務所】です。これは“言うは易く行うは難し”です。どこの事務所でも所長先生は超多忙、税理士会など業界での打合せや研修、営業を兼ねた社交団体や顧客との付合い、そして本業の仕事や事務所の運営等々・・・。教育が行き届いた事務所とは、①ある程度の規模と歴史がありゆとりのある事務所、②所長の教育に掛ける情熱がある事務所といえるでしょう。

 

 でもそれだけがよい事務所なのでしょうか。多くの人は、会計事務所はどこも同じ、丁寧に対応してくれるか否か、位の差しかないと思っていませんか。

 

 良い会計事務所の条件その2は、【経営者の課題や疑問に答えられる事務所】だと思います。ところでこれも“言うは易く行うは難し”です。経営者の課題は多岐に亘ります。国の助成金情報やそれを活用するための支援、資金繰り対策や銀行交渉の支援、企業の将来展望(経営計画の作成)やそれに至る支援、IT化支援、組織再編や最先端の税務・法務を活用した節税策の提言、事業承継やM&Aなど、又労務問題に対するアドバイス等々・・・、とても一人の税理士のなしうる所ではありません。それではこれが出来る事務所とはどういう事務所でしょう。①多様な専門家を抱えている事務所、②外部専門家(弁護士や司法書士等)との提携が出来ている事務所ではないでしょうか? そうすると個人事務所よりも税理士法人、ある程度の規模を持ち社会の変化に対応した先進的な事務所ということになるでしょう。

 

 最後に、多くの会計事務所は昔ながらの帳面屋です。記帳された帳面や伝票、領収書等から仕訳を起こし、決算を組み税務申告をします。これを生業としているのです。でも同じ帳面屋であっても、伝票と領収書・請求書等を突合せ、その意味をいちいち吟味し、質問し、経営実態を把握して経営者に問い質す、これが出来ている事務所との間には大きな差が生じると思うのです。極端にいえば、将来貴方の会社が潰れるか、成長発展するかの分岐点だと思っています。私たちは“顧客に寄り添い、経営を支援します。”をモットーに、これからも奮闘努力を続けていきたいと思っております。