税務情報

「後出し経費」ダメ

　３月に成立した令和４年度税制改正において、税務申告で計上しなかった経費の存在を、
税務調査を受けてから初めて主張する「後出し経費」について、原則認めないことになりま
した。多額の追徴課税を恐れて経費をでっち上げる悪質なケースなどを想定した措置であり
ます。

　青色申告であれば、調査の際、課税額の立証責任は国側にありますが、こんな例があった

そうです。ある調査において納税者側が提出してきた「後出し経費（主に外注費）」
約１，０００件について、その真偽を確定するのに、５人の調査官が約１年間も掛かりきり
になったと言うのです。

　
　今後は納税者側が確たる証拠を示さないかぎり認めないとしたものです。立証責任を納税者側に転化した、これは大きな改正であると言えるでしょう。